オヨメチャン!オカネモッテルヨ!
弟をお預かりいただいているお寺に出向いて行ったそうだ。
お嫁ちゃん 「カエシテ!」
お嫁ちゃん 「オヨメチャン、ココニ○○イルノシラナイ!」

副住職さま 「お返しできません。」
お嫁ちゃん 「ナンデ?ワタシオクサヨ!」
副住職さま 「とにかく、一度お預かりさせていただいた以上、
簡単にお返しできません。」

そうよねぇ。
他に移すなら埋葬許可書を再発行していただかないといけない。
お嫁ちゃんにとったら、手続きんなんて関係ない。
思い出した。

税金も払わないって言ってたっけ…。
そうはいかないと思うよぉ…。

だいたい、知らないって…。
なに言ってんだか…。

あららっ。

話を戻すわねっ。
お嫁ちゃん、そこで言ったらしい。
お嫁ちゃん 「ジャア、ココニオハカタテルネ!」
副住職さま 「それはできません。」
お嫁ちゃん 「ナンデ!」

副住職さま 「納骨堂であればお預かりできますが、お墓の形では無理です。
場所がありません。」
お嫁ちゃん 「ウソダネ!イッパイアイテル!」
副住職さま 「それは、すでにご予約をいただいている場所です。」
お嫁ちゃん 「オカネイッパイモツテルヨ!」

副住職さま 「お金の問題ではありません。」
お嫁ちゃん 「ワタシオカネアルヨ!」

副住職さま 「お墓を建てても、そのあとの管理が大変ですよ。」
お嫁ちゃん 「オカネイッパイモッテル!」

副住職様の言葉は、通訳のお友達を通しての会話。
すべて、
「オヨメチャン、オカネモッテルカラ!」

その一言で終わるらしい。
弟の百か日。
お経をあげていただくためにお寺へ。
その時に副住職さまに聞いた話だ。
お金持ってるって、なに?

そして聞かれたことは、
「お嫁さんは、こちらにご主人がいることを知らないと言うんです。
七七忌にいらしていたと思うんですが…。

住職も、お嫁さんにお目にかかったと言っていましたが、
その時と違う方でしたか?」
いえいえ

副住職様がお会いになったのは、お嫁ちゃんです。
お嫁ちゃんが自分で、弟を家から連れてきたのですよ。

その後、お彼岸や年末にお寺に伺う毎副住職様に、
「お嫁ちゃん、来ていますか?」
尋ねている。
文句を言いに来てから、一度もお嫁ちゃんは来ていない。
七七忌以来、長女も長男も一度もお参りに来ていないらしい。

調停って・・・。

そう。
退職金のための調停。
さすがに相手の弁護士も馬鹿じゃない。
1億円の要求はなかったけど…。
やっぱり、ずれてる…。

あのさぁ…。
あれだけ社長によくしてもらって…。

毎年、旅行に連れて行ってくれたのはだれ?

日本に来て間もないころ、毎日のようにお世話してくれたのはだれ?
お腹が大きいとき、面倒を見てくれたのはだれ?
長女が生まれたとき、長女を病院において自分だけ病院を出てきて。
そのときに長女を引き取りに行ってくれたのはだれ?

まだ小さい長女を一人置いて自分だけ出かけて、帰ってきたときに長女の世話をやいてくれていたのはだれ?
お金がなくなると「お金ちょうだい。」
そのときに何も言わずにお金を出してくれたのはだれ?
家を購入するとき、頭金を出してくれたのはだれ?
入院した弟の入院用品、準備してくれたのはだれ?

弟の容体が悪くなってあなたに病院から電話が行って。
でも、あなたは電話に出なくて。
そのときに連絡が取れて一番に病院にかけつけてくれたのはだれ?

弟がいなくなって、生活が大変になるだろう。
全面的にバックアップするつもりでいてくれたこと、知ってる?
寂しいだろうからと、今年も旅行に誘ってくれようとしたこと知ってる?
会社の社員旅行に一緒に連れて行ってくれようとしたこと知ってる?

あなたは、感謝してもしきれないくらい社長にお世話になっています。
なのに、どうして社長を困らせることをしますか?
弟が亡くなった後、社長が倒れたのを知ってる?

病院で点滴をしている社長。
お見舞いに行って聞いたことは、
「長男に会ったんだよ。声をかけたらね、その日のうちに電話があって。
『ウチノコタチニ、ナンデハナシカケタ!』怒って電話してきたんだよ。」
あり得ないでしょ。

右も左もわからない日本で…。
姑である母が世話をやこうとすると、
「オクサンガイルカラ、ナニモシナイデ!」
そう言っていたくせに。
先代の社長が亡くなって、奥様が社長になられて。
どれだけあなたたちを気にしてくれていたか。
あるのは感謝だけじゃないの?
それを恨んだり、文句言ったり。

「喪主はお姉ちゃんに頼めないかしら。」
私に任せてくれたのは社長さん。
お嫁ちゃんでは荷が重すぎる。
お客様への対応が難しいと判断したから。
お嫁ちゃんからの反論もなかった。
葬儀代の負担について、きちんと話をしたことも社長さんに報告をしていた。
お嫁ちゃんが理解をしてくれたことも話をしていた。
それが…。
いざ、支払う段になって拒否とは考えていなかったようだ。
おまけに、支払うつもりでいた退職金。
その何倍もの金額を調停で請求してくるとは思っていなかった。

社長さんは私にすごく気を使ってくれる。
自分が私に依頼をしなければ、葬儀代の負担をすることがなかった…。
そう思っているからだ。
なので、今回の調停での話し合いも葬儀代を切り離しては考えられない。
弁護士さんを通じてお話をいただいた。
自分は退職金をもらう。
でも、自分は一円も支払うつもりはないという主張は勝手すぎると…。
その調停は先月不調に終わった。
ふざけんな!バカヤロー!
長女に言う。
長女、走る!
長女、戻ってくる。
一言…。
「ママ、来ないって。」
はぁ?

そこには社長をはじめ、社長の息子さん、社長のお姉さん、私の親戚。
全部で10人以上はいたかな。
お嫁ちゃんの友達がくる。
友達 「お嫁ちゃん、来たくないって言うんです。」

私 「無理かな…?」
友達 「私が言うと、すごく怒るんです。」
そうかぁ…。
「いい!もう一回私がママを呼んでくる!」
長女が、お嫁ちゃんを呼びに行くく。
「ナニ!!」

お嫁ちゃん、大激怒しながら参上。
「オヨメチヤン、オナカイタイ!」
あっ!
それこの間使ってたよ。

私 「これ。」
葬儀にかかった費用を記した紙を差し出す。
私 「お葬儀にかかった分です。
これは、弟の前であなたが支払ってくれると約束をしました。
なので、ちゃんと払ってください。」
お嫁ちゃん 「コンナノハラワナイヨ!」

そう言い捨てて、その場を立ち去って行ったお嫁ちゃん。
社長、唖然!

一同、唖然!



長女、
「ごめんなさい」を連発。
私 「いいよ。ママに何も言っちゃいけないよ。
これは大人の問題だから。
あなたが入って、母娘関係まで悪くなったら、家にいづらくなるからね。」
社長 「困ったママだね。」

そして翌日、電話がかかってきた。

てっきり、お葬儀代を支払います。
そういう電話かと思った。
しかし、
「ハラワナイヨ!」

また?

挙句の果てにだ!
信じられないことを連発する。
お嫁ちゃん 「マエノシャチョウ、タイショクキン2オクエンダッタ!」
はっ?

一瞬、耳を疑う。
今、何言った?

どこの会社、それ…。
お嫁ちゃん 「ダカラ、ウチハ1オクエンモラウ!」
あのぉぉぉ…。

このご時世…。
どこのどの会社が退職金に1億円も支払ってくれるのでしょうか。
私が就職したい…。

私 「誰に聞いたの?」
お嫁ちゃん 「イッテルヨ!トモダチモイッテルヨ!」
いったい、どの友達が言ってるんだか…。
その上にだ!
今度は言いがかりだ!

「オカネカエシテ!」
ええっっっっっ?
なんのお金ですか!

なになに?

私が弟の預金からお金を勝手に引き出したって?
なになに?

私が弟のカードを使って勝手に買い物したって?
あのねぇ…。

じゃあ、ちゃんと調べてみなさいよ。
どこにその証拠があるのよ。
預金、おろしたなら通帳を見せてみなさいよ。
カード使ったなら、請求書出しなさいよ。
お嫁ちゃん 「アンタ、ナニシタ!ナニシタノ!」
むかぁぁぁぁぁぁ!あったまきた!

「ふざけんな!バカヤロー!」
一言怒鳴って電話を切った。

あらっ!遅刻?
お嫁ちゃん、遅刻!

取りあえず、私は副住職様にご挨拶をする。
お嫁ちゃんは4人の友達を連れてきた。
一人は、お嫁ちゃんに喪服を貸してくれようとした彼女。
もう一人は、通訳の彼女。
あとの二人は知らない。
あらあら…。
そこのお友達。
ここは土足厳禁ですよぉ!

待合室に入る。
喪服を貸してくれようとしたお友達が、私の従姉と一緒になってお茶を入れてくれる。
あらっ。
ありがとう。
いいお友達じゃない…。

私は、全部で何人の方が来るのか…。
会社関係の方の正式な人数がわからず、玄関先で待機。

「本堂へどうぞ。」
案内の方が呼びに来られる。
副住職様と七七忌のあとの食事について打ち合わせをして本堂に…。
お嫁ちゃんはすでに座っている。

今回も私が仕切らせてもらった。
でも、弟の家族はお嫁ちゃんと子供たち。
ご住職様にお布施を渡す。
ご住職様にしたら、お布施を渡した私のところに話をしにくる。
突然!
「ワタシガ、オクサンヨ!」

どうもご住職様が私と話をしていることが気に入らなかったらしい。
はいはい、ごめんなさいね。

ご住職様に、
「弟の家族はこちらです。こちらに話をしていただけますか?」
いや…。
絶対に通じてない…。

お経が終わり納骨堂へ…。
お嫁ちゃんと長女、長男に話をする。

「このあと、みんなで食事をします。
あなたたちはお客様ではありません。
上席といわれる、上座の席があります。
場所はここです。
ここには大切なお客様に座っていただきます。
あなたたちは、私の近くに座ってください。」

はぁ…。

聞いてた?
なんで、一番の上席に座っちゃってるわけ?

ご挨拶をする。
私よりもずっと人生の先輩方がいっぱいいる。

でも、いっか!
「七七忌というものは、亡くなった方が四十九日のお遍路さんの旅を終え、仏様になる日です。
今、弟は仏様になるための門の前に立っています。
この四十九日の間、俗世で争い事があると、お遍路さんをしながら俗世が気になって、立派な仏様になれないと言われています。
弟が立派な仏様になれるようと気にしていました。
でも、きっと気になることがあったと思います。
今日、弟が立派な仏様になれるよう、みなさまでたくさんの思い出話をしてあげてください。」
あはは!ばばくさ!

説教じみてる。
ちょっと嫌味を込めて挨拶という感じだね。
でも…。
はぁ…、全然通じていない。

食事も終わり、お客様をお見送りする。
「お母さんは?」
長女に聞く。
お客様よりも早く、外に出ていた。
ベンゴシ、ズルイヨ!って・・・。
確定日付をいただく。
よし!
これでいい。

もう、私は知らない。

なのにだ…。
またまたお嫁ちゃんから電話がかかる。

今度はなに?
「オネエチャン、アノベンゴシズルイヨ!」
えっ?

今度は何よ!
そう。
今度は弁護士料の支払いに納得がいかないらしい。

「オネエチャントクンデガイイ。オネエチャン、ヤッテクレルナラ、オネエチャン。スコシダケオカネアゲル!」
いりません!

もうこれ以上、嫌な思いはしたくありません。
だいたい弁護費用については、最初の依頼の時にきちんとした額が提示されているでしょ。
「私じゃなくて、××さんもいるでしょ!」

そう。あのわけのわからない電話の主。
って、ちょっと意地悪くさいか…。
お嫁ちゃん、一言。
「××ハモウ、イインダヨ!」
はぁ?
何がいいんでしょうか…。

なにも言わずして、この先のことをまる投げはルール違反だ。

口頭で話をしても通じない。
なので、証拠に残るよう手紙を書くことにした。
そう。
通訳をしてくれるお友達もいるし。

日本のお葬儀の後には、七七忌といって仏様になるための日があります。
その日はみんなが集まります。
そして、ちゃんとお預かりをしてくださるところを探さなければいけません。
お墓の管理は大変です。
いろいろな面倒な事がいっぱいです。
近くでお預かりをしてくださる所を探します。
このあと、一周忌や三回忌や。
みんなでいいパパだったねと思いだしてあげる機会がたくさんあります。
七七忌はお姉さんがやります。
でも、そのあとはあなたがちゃんとしてあげてください。
七七忌の件については、勝手なことをして申し訳ありません。
と・・・。
そう。
お嫁ちゃん、まだ若い。
お嫁ちゃんの性格。
一人で生きて行かれない。

それは子供ではだめ。
ということは、再婚あり!
となると…。
お墓って重たくない?

お国も違うし…。
私の決断!
納骨堂にお願いすることに。
そして、管理は私がすることに。
長男が成人したとき、長男に名義を変えればいい。
そう。
お父さんなのだから。

そして、七七忌。
はぁ…。

弁護士さん登場!

早く返したいんですけどね。
即、電話をする。

うわぁぁぁぁぁ。
相当私、悪人らしい!

どんだけのこと、言われちゃってるのかしら…。
怖いわぁ…。

「とにかく、早急にお返しをしたいと思っておりました。
が、残念ながらこれ以上お嫁ちゃんのために仕事をお休みするわけにはいきません。
取りに来ていただけますか?」
職場に取りに来てもらうことにする。
上司に話をし、一緒に立ち会ってもらうことにした。
来た!来た!
ご挨拶をする。
私 「申し訳ありません。
私の上司立ち会いのもとでお願いしてもよろしいでしょうか。」
ふっ、と笑われた。

弁護士 「どうぞ!」
書類を出す。
その書類、一枚一枚についてすべて一覧表に記載してある。
そして、どの手続をどこまで済ませているか。
手続きのために、どのように動いてきたか。
すべて事細かに記載してある。
私 「こちらを確認していただいたうえで、受領したというサインを
いただいてもよろしいでしょうか。
明日、公証役場に行き確定日付をいただいてまいります。」
その時まで、弁護士さんにしてみると私は外国から来たお嫁さんから、全財産を取ろうとしている超悪人の小姑。

あああ!それでもいい!
早く解放されたい。

しかし、状況が変わってきた。
書類を一つ一つ点検し、リストと照合する。
その手続きについて、質問を受ける。

担当が誰で、どのように話をしてきているか説明する。
そして、すべての確認が終わった時に一言。
「善意で動かれているとしか思えません。」

だからぁぁぁぁ!
そうなんだって!

そして、更に2枚の紙を出す。
「こちらは、私が仕事を休んで手続きに回ったときにかかった費用です。
そして、こちらはお葬儀にかかった費用の概算です。
手続きにかかった費用を請求するつもりはありません。
ただ、私がどれだけ自分の時間を削って走り回ったか。
お嫁ちゃんには知ってもらいたいと思います。
ただし、葬儀代については別です。
弟の前で、お葬儀の支払いについてはお嫁ちゃんが支払ってくれると約束をしました。
私のためでなく、弟のための葬儀です。
最終的な金額が出たら、お嫁ちゃんにお支払いいただきたいのですが…。」
弁護士さんはこう言ってくださった。
「わかりました。
葬儀代については、お嫁さんが支払うのが当然と思います。」

私 「それから・・・。」
弁護士 「?」
私 「××という、お嫁ちゃんのお知り合いが間に入っています。
この方から来たメール

プリントアウトしたものを渡す。
私 「いろいろ言ってこられるのは勝手ですが、私としては納得いきません。」
弁護士さんはメールを読み一言。
弁護士 「わかりました。
正式に依頼を受けたのは私です。
この方にはお姉さんからは連絡を取らなくて結構ですよ。」

はぁ。
私のもとから去って行ったわ。
すべての手続き。

あとは、お墓と七七忌ね。
って、無事にこの先続くと思う?
続かないから困るのよねぇ…。

警察?上等!
やっぱりぃぃぃぃぃ。
いないじゃない。

社長さんも来てくれている。
仕方ない…。
待ちますか…。

しばらくして携帯が鳴る。

「▽×※”#$%&¥!!!!!」

あっ!切れた。
なに?
そう。
それはお嫁ちゃんからの電話だった。
早口だし、話の内容がまったくわからない。
直後に長女に電話がかかってくる。
「警察呼んで!」

そう言っているらしい。
そう。
私が不法侵入しているから、家に帰ることができないと…。
警察を呼んで、連れて行ってもらえと言っているらしい。
長女に、「書類を返したいって言ってくれる。」
そう伝えてもらう。
「ママが早く帰れって。」
そうなの。

仕方ないわね。
そのまま、書類だけ置いて行かれないし。
取りあえず持ち帰るか…。
内容証明とか、書留とか…。
証拠の残る形で送付することにした。
その数日後、私の元に一通の手紙が届く。

それは、お嫁ちゃんが依頼した弁護士さんからのもの。
「私は正式な依頼を受けました。
あなたが手続ができないように、すべての機関にストップをかけています。
至急あなたが預かっている書類を返却してください。」
非常識でしょ!
しばらくして戻ってくると玄関前にお嫁ちゃんと友達。
私 「なにしてるの!」

お嫁ちゃん 「カエシテ!」

私 「はぁ?それよりどうやって入ったの?」

そう。
このマンションはオートロック式のマンション。
私 「ここの人について入ったかもしれないけど、
こうやって玄関の前に座っているのを見た人が警察呼ぶかもしれないよ。」
お嫁ちゃん 「・・・・・。」

私 「それに、人の家に行く時にはちゃんと約束をしないといけないでしょ。
勝手に行くことは失礼です!」

いろいろ文句言っても仕方ない。
取りあえず、家の中に入れる。
私 「なんですか?」

お嫁ちゃん 「ゼンブカエシテ!」

一緒にいたお友達は、通訳のためにきたらしい。
私 「申し訳ないけど、すぐには返せない。」
お友達 「なぜですか?」
私 「××という人から電話やメールがありました。
第3者の方が入る以上、ただ受け渡すだけでは心配です。
書類をもらった、もらわないとあとでもめるのは嫌です。
来週の月曜日に、一緒に区役所に行く約束をしているので
その時渡します。」
通訳のお友達が話をする。
お嫁ちゃん 「ナンデカエサナイ!」
私 「なんで、そんなにけんか腰ですか?

私が何をしましたか?
今までのことはちゃんと説明をしてきました。
あなたは、ちゃんとわかったと言ってきました。
わかっていなかったのですか?」
またまた、通訳が入る。
お嫁ちゃん 「オネエチャンのイウコト、ウソ、ウソ、ウソ!ゼンブウソダヨ!」
まったく…、何を根拠に…。

私 「何がウソですか!」
お嫁ちゃん 「××ガイッテタ!」
また、あの電話の主?
この子に何を吹き込んでいるんだか・・・。
こっちは仕事を休んで、少しでも早くちゃんと生活できるようにと思って動いているのに。
あーーーっ!腹が立つ!

人が話をしている間に、割り込んでくるし!
私 「だまりなさい!
あなたが説明してほしいというから、こうして説明をしているのですよ。
ちゃんと話を聞きなさい。」
私が大きな声を出すとは思っていなかったらしい。
残念でした。
息子二人。
大きな声を出さないと、母はやっていかれないのですよ。
通訳のお友達は私の言うことをわかってくれているように見えるけど…。
とにかく!

私は夕食の支度がしたいわけ。
次男は、塾に行かないといけないわけ。
あなたたちにお付き合いをしているお暇はないわけ。
一週間後に会うでしょ!
その時に書類を返すと言っているのだから。
その間は、もう何もしないと言っているのだから。
もう帰ってください。

そして、約束の前日。
電話をしてみた。

私 「明日、書類返すから。ちゃんと約束の時間に来てね。
お嫁ちゃん 「イヤダヨ!オヨメチャン、オナカイタイ!ダカラ、イカナイ!」
またぁ、勝手なことを…。
それだけ言って、電話切っちゃうんですか?
ムカツク!

もう一度電話をする。

もう、出てくれない。
仕方ない、長女に電話しよう。
私 「お母さん、お腹が痛いって言ってるから。
そんなに痛いのでは、外出もできないと思います。
明日は家に行くと伝えてください。
約束の書類を返します。」
こわっ!

なんで、アドレス知っているんだ?

怖いじゃないか・・・。
○○さんのお姉さん。
あなたの住所、電話番号、フルネームを私に知らせてください。
今日、お嫁さんにサインをさせた用紙すべてを私にFAXしてください。
今、何をしているか知らせてください。
なんだ?これ!

すぐに従兄に連絡をした。
弁護士さんにどうしたらいいかすぐに相談しなさいとのこと。
知り合いの弁護士さんに電話をする。

その電話の相手がきちんとした代理人であるなら、きちんと書類があるはずです。
それを確認したうえでで請求に応じなさい。
そうでなければ、何もしなくてもいいです。
ただ、お嫁さんから請求があった時にはその請求に応じてください。
そうか。

取りあえず、お嫁ちゃんから電話はない。
無視!無視!
そして、明け方4時。
携帯が鳴る。
「もしもし…。」

「オネエチャン!××、FAXオクレイッタネ!ナンデオクラナイ!」
「あのね…、こんな時間に電話してきてきなり失礼でしょ。」
「FAXオクッテ!」
「はいはい、朝になったらね。」
電話を切る。
すぐに電話がかかってくる。
はぁ?また電話ですか?
私、寝たいんですけど…。

まぁ、弁護士さんもお嫁ちゃんから電話があったらその通りにしてくださいって言っていたし…。
起きてからFAXをする。
また、メールがくる。
こわっ!

私は何も話をしていない、住所・電話番号・フルネームが記載されている。
お嫁ちゃんが話したのね、きっと・・・。
あの委任状は何に使うのか。
サインをさせた書類は、FAXしてきたもの以外にもあるのではないか。
きちんとした説明もしないで、他国の人間をだまそうとしているのか。
口座を開設しようとしているが、その口座をどうするつもりか。
保険金を自分で受け取ろうとしているのか。
簡単に言ってしまえば、私に保険金横取りしようとしてるだろ!
そう言いたいらしい。
まったく…。

私は生保にいたのよ。
保険金受取人は絶対!
その欄にお嫁ちゃんの名前があるということは、お嫁ちゃん以外受け取ることはできない。
そんな初歩的なことも知らないで、いろいろ言ってきているわけ?

銀行だってそう。
他人名義の口座は作ること出来ないし・・・。
ATMで手続きできる金額の上限は決まっているし・・・。
窓口で他人名義の口座の取り扱いは、委任状と身分証明書がいるし・・・。
わけ、わかんない。
無視!無視!

私からすると、まったく関係のないあかの他人のあなたの方がよっぽどか怖いんですけど・・・。

味方になっているふりをしてなにをたくらんでいるのさ・・・。
直接の友達じゃないんだよね。
弟の関係でもないんだよね。
奥さんがお嫁ちゃんの友達なんだよね。
というより、子供たちの同級生のお母さんなんだよね。
ただ、お嫁ちゃんとお国が同じ人なんだよね。
それだけなのに、なんでそんなに必死なのさ・・・。
さすがに恐怖だ・・・。

あんた、だれ・・・?

弟がかわいがっていたチワワだ。
大好きなパパがいなくなっちゃったのわかるのかな。

あ…。

花が枯れてる。
片付けないと。
子供たちに説明する。
「お父さんが残してくれたお金は大切にしてもらいたいから。
今までの銀行口座じゃなくて、違う口座を作りたいと思います。」
サインをもらう。
これでOK。

次はお嫁ちゃん。
委任状にサインをもらう。
まずは、病院。
診断書をもらうのに、私ではいけないそうだ。
そして、銀行。
住宅ローンの引き落としを停止させないといけない。
お嫁ちゃんが行かないなら、私が行かないと。
他の銀行も停止させないといけないし。
1枚1枚、何に使うのか。
どうして必要なのか。
説明しながらサインをもらう。

よし!
これでOK。

帰るとき、長女が駅まで送ってくれる。
長女 「おばちゃん、パパの保険金っていくらあるの?」
えっ?

私 「

長女 「おばちゃん、そのお金はママに渡さないで。」
えっ?

私 「なんで?」
長女 「ママはどんどん使っちゃうから。」
私 「でも、16歳の子供が管理するような金額じゃないわよ」
長女 「おばちゃんみたいな他人に任せられないし。」
えっ?

他人って…。

びっくりして言葉にならない。
疲れ果て電車に乗っていると携帯が鳴る。

ん?

この番号知らない…。
誰?
出てみる。
謎の人物 「○○さんのお姉さんですか?」
私 「はい。」
謎の人物 「私、××と申します。」
私 「申し訳ないです。今電車の中なので、折り返し電話します。」
なんだろか…。
折り返し電話をしてみる。

私 「先ほどは失礼しました。」
謎の人物 「突然すみません。私××と申します。
家内が弟さんのお嫁さんと仲良くさせていただいています。」
私 「そうですか。ありがとうございます。」
謎の人物 「早速ですが、弟さんの保険金の請求していますよね。」
私 「はい。それが?」

謎の人物 「誰に頼まれたんですか?」
私 「はっ?」

謎の人物 「お嫁さんに頼まれましたか?」
私 「いえ、社長に。彼女では請求をするのは大変ではないかということで。」
謎の人物 「じゃあ、お嫁さんに頼まれているわけではないですよね。」
私 「そうですが、それが何か?」

謎の人物 「もう、弟さんは亡くなられてますよね。
なので、あなたにはこの家族とはなんの関係もありません。
保険金の請求から手を引いてください。」
私 「はぁ?どういうことですか?

謎の人物 「とにかくあなたがやる必要はないということです。」
私 「おっしゃっている意味がわかりませんが。」
謎の人物 「なんですか?
あなたはお嫁さんに入る保険金をどうしようとしているんですか?」
私 「はぁ?

なんか、ムカついてきた。

なんだ?こいつ!
関係ないって…。
私から言わせれば、あなたこそ関係ないでしょ。
私 「あなたから、このような電話をいただく筋ではないと思います。
では、失礼。」
姉ちゃん、電話を切る。
なんだ?今の電話・・・。
